読書欲
この何年間か読書をまともにしていないような気がしていた。この職に就いている身としては致命的だし、人生の読書ストックがなくなっているようにも感じたので、読書欲が爆発。
さすがに、全然読書をしてなかったというわけではない。雑誌を中心に、実用書やビジネス書が多く、小説を読む機会が少なかったということだ。理由は、流行っている小説にグロテスクな表現や精神的な世界を描いたものが多く、それを好まないので店頭で新刊をひらいてみることもなくなっていた。
しかし、あるラジオを聞いたことが読書欲を爆発させるきっかけになった。
まずは、妻のホワイトデーのプレゼントと一緒に購入。
- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/03/02
- メディア: 単行本
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本は自分の年齢が変わるように読書感も変わることを改めて認識。若い頃ならへぇ〜〜って終わるような薄味の内容。今はいろいろ考えさせられる。出会いをテーマにした6編のショートストーリー。年をとることから逃げている女性を描くのは本当にうまいなと思う。
僕はもともとエッセーが好きで、よく読んでいる。その流れでBLOGも好きだ。有名人も書いているが、そもそも文才とその人を有名にした才能とが違う場合が多いので、有名人の人気とBLOGの人気は異なる。BLOGはデジカメの力も大きいからね。やっぱり書くという技術は必要。
最近は、素人のBOLOG出版化も盛んだ。元銀座の女に女子大生。女は強い。その女に浮気をされる男と、毎日虐待まがいの暴言に愛を感じる男。
どれもすばらしいと思う。エッセーとしては。
しかし、そもそもその人が置かれている状況が面白いんだよね。銀座の女がふつうのOLを、女子大学生が婚期を逃した女を、浮気される男がラスベガスで大儲けする話を、暴言に愛を感じる男が残虐な犯罪の話を想像しながら書くことで、初めて物書きといえるのではないかと思ったりする。
そう思うほど、プロの仕事だと思った。年齢や職業がちがうのにまるで経験があるように描写されている。僕自身も年齢を重ねたので、それがどのくらい現実的なのかを察することが出来るので、さらに感心する。そして、もっと小説を読もうと思う。
とりあえず、次は「対岸の彼女」かな。
長い日記の最後に情報を一つ。
新宿の有名書店で、大宣伝中!!!!!(面陳+POP付き)
- 作者: 恩田陸
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2004/06/11
- メディア: 単行本
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実は爆笑問題の深夜のラジオ(2月23日)で、太田が読んでおもしろかった本として紹介したのだ。深夜のラジオでここまで宣伝力があるとは思わなかった。テレビよりもラジオの方がおもしろいよ。爆笑問題。っていうか太田光。
実は「対岸の彼女」もこの番組で紹介されている。
そのラジオを聞いているだけで、感動しておなかいっぱいになった本。
- 作者: 山田風太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/12/13
- メディア: 文庫
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この番組、この業界にいる身として聞けてよかった。
太田光の底力を感じました。最近じゃ「あびる発言」が注目されているけど。
そういうことばかりじゃないです。この人。
太田は、向田邦子のドラマがすごいってよくいう(そのことの私見は後日)。
今度、関連番組をNHKでやるらしい。注目する価値あり。